早期在宅復帰に向けて
介護療養型病棟の入院リハビリテーション

病棟ADL(日常生活動作)の獲得

円滑な社会復帰、在宅復帰を促すためには、基本的な機能訓練や、訓練室での模擬的な日常生活動作(ADL)だけでは不可能です。実用性のあるADLを獲得するには、病棟における日常生活に密着した病棟ADL訓練が必要です。
日々の機能訓練により獲得した「できるADL」と、日常行っている「しているADL」を明確にし、この差をなくするアプローチが必要です。しかし、これを達成するためには、リハビリ部門だけのアプローチでは不可能であり、病棟看護師をはじめ他職種との連携により、実用性のあるADL機能の獲得を支援しています。

リハビリテーション・カンファレンス

前述の実用的病棟ADL訓練に加え、退院後、居宅での生活における問題点を早期に把握・解決し、円滑な在宅復帰を促すために、病棟看護師、ケアマネジャー等と協働し、積極的な退院前訪問指導を実施しています。 退院前訪問で得たご自宅の環境や患者さまの生活歴などの情報を、多職種のスタッフにより、あらゆる角度から検討し、その患者さまにふさわしいプログラムを立て、さらに福祉機器、住宅改修の相談も併せて進めるなど、スムーズな早期在宅移行に取り組んでいます。

初診の方、お困りの方へ
    Q.「できるADL」「しているADL」をもっと具体的に言うと…?
  • 例えば、歩行について言えば、訓練室では毎日の訓練により50mほど歩けるようになり、歩いている。これが「できるADL」です。ところが病棟では、廊下が訓練室ほど広くないとか、人が頻繁に行き交うとか、歩行では時間がかかる等の理由から、実際には車椅子を使用している。これが「しているADL」です。 このようなことは歩行に限らず、食事、トイレ、入浴など、すべての日常生活動作について言えることです。