現場の声
「利用者さまとの今日という時間を大切に」
「グループホームこんぴら」 介護福祉士 (勤続12年) 酒井千恵子
 私が介護の職に就いたのは、15年前のことになります。短大を卒業して県外にある特別養護老人ホームに就職していました。その頃は、まだ介護保険も始まっておらず、措置制度の中で行われる介護はどことなく職員本意であり、私自身未熟でもあり、〝お世話をしてあげている〟という認識だったように思います。
 永生病院に入って約1年半後に介護保険が始まり、契約という新しい制度のもと、介護サービスが行われるようになりました、そうした中、法人として取り組んできた接遇教育、また理事長、先輩方の指導により、今までの間違った認識を払拭することができました。私は、利用者さまのお世話をさせていただいていると、自然と思えるようになりました。また、グループホームに配属され、少人数での生活の中で一人ひとりの思いに答えることの大切さを学ぶことができました。認知症の利用者さまですので、時には拳を上げられたり、暴言を吐かれたりすることもあります。しかし、昨日まで何の変わりもなくお元気だった利用者さまが突然体調を崩し、入院されたり、亡くなってしまったりということを経験していくうちに、今日という一日がどれほど貴重かということを実感しました。
 利用者さまと過ごせる今日という時間を大切にし、自分に何ができるかを考え仕事をしていきたいと思っています。ここで過ごす日々が利用者さまにとって楽しいと感じられるグループホームになるよう努めていきたいと思います。
「多方面での患者さまとの関わり」
栄養科 管理栄養士(勤続2年) 田口香奈子
 一般的に病院栄養士の仕事は献立作成など厨房内での仕事が中心ですが、当院ではそれに加えて、患者さまの栄養管理や栄養指導、個別の食事対応、介護病棟での月1回のバイキングなども行い、いろいろな場面で患者さまと関わっています。
 栄養管理においては、病棟やリハビリスタッフなど多職種と情報を交換しながら患者さまの状態の変化を把握していき、回診や委員会、カンファレンス等で話し合いながら、栄養状態を良くする方法を検討していきます。その中で食事が食べられない患者さまには個別対応として、直接お話をお伺いしながら、食べやすい食事、安全な食事を栄養士が手作りで作ることも日常です。
 栄養指導では、外来・入院患者さま共に担当栄養士がトータルで関わり、食生活の改善に協力しています。また、個別ばかりでなく、透析・糖尿病食の調理実習を踏まえた集団栄養指導も実施しています。
 月1回のバイキングでは、病棟スタッフと話し合いの上、季節の料理を多数取り揃え、盛り付けも調理師が張り切って工夫するなど、にぎやかな雰囲気の食事会を開催。多くの患者さま、ご家族の方がとても楽しみにして下さっています。
 毎日、走り回るほど忙しくしていますが、いろいろな場面で患者さまの栄養に関するサポートができ、その中で患者さまやご家族の方からの笑顔や感謝の言葉をいただくことも多く、充実した日々を送っています。これからも心身ともに美味しい食事を提供するとともに、患者さまやご家族とのダイレクトな触れ合いのもと、身近で実感のある食生活のサポートに尽くしていきたいと思います。

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